雑誌の顔である『表紙絵』には、創り手のメッセージが込められています。昭和10年から15年まで、少女雑誌『少女の友』(実業の日本社刊)は中原淳一が表紙絵を担当をしたことによりその黄金期を築きました。
昭和21年、それまで心に貯まっていたすべてを投入して自分で創刊した女性誌『それいゆ』、一年遅れて創刊した少女のための『ひまわり』、それに続くティーンのための『ジュニアそれいゆ』、そして病のため十年のブランクを経て出版された『女の部屋』まで、中原淳一のアーティストとしての多彩な活動の基本は常に彼が創った雑誌の中にありました。
表紙の絵はその象徴として、今も多くの人の心に焼き付いています。
白雪姫 昭和32(1957)年
青い鳥 昭和30(1955)年
シンデレラ姫 昭和22年
ハンセルとグレテル 昭和23(1948)年
「ジュニアそれいゆ」表紙 昭和30年